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活用事例輸出管理該非判定製造業

製品仕様書が外為法・EAR の規制リストに該当するか AI に一次判定させてみた

精密NC工作機械の仕様書を、外為法輸出令別表第1〜4・米国 EAR Commerce Control List と自動照合。性能パラメータと規制閾値を観点ごとに突き合わせ、根拠条文・EAR 項番つきで該非を判定。該非判定書ドラフトまで生成しました。

ININDX 編集部プロダクトチーム8分で読めます
物流管理机に置かれた電子部品、無地の出荷書類、分類タブ、地球儀

「製品仕様書を渡すと、外為法の輸出令別表や米国 EAR の Commerce Control List と照合して、該非判定書のドラフトまで作ってくれる——」。 そんな使い方が INDX Compliance で実際にできるのか、輸出管理担当者と一緒に試してみました。本物の操作画面とともにご紹介します。

背景

「該非判定」は、なぜ熟練者でも時間がかかるのか

輸出管理部門が毎回頭を悩ませるのが、新製品の輸出前に必要な「該非判定」です。製品・技術が外為法(輸出令別表第1〜第4)や米国 EAR(Export Administration Regulations)の Commerce Control List に該当するかどうかを、性能パラメータと規制の閾値を1項目ずつ照らし合わせて判断します。

難しいのは、確認すべき規制リストが多岐にわたる点です。国内の輸出令別表・外国為替令別表だけでなく、米国 EAR の CCL カテゴリ・国別チャート・De Minimis ルール・最終需要者規制と、重ねて確認すべき法令が複数存在します。しかも、精度・速度・材質といった数値の閾値が細かく規定されており、仕様書の記載をそのまま持ってきても「どの項番に引っかかるか」の判断は、法規制の解釈知識と経験を要します。

さらに、判定の根拠を「なぜ非該当と判断したか」も含めて記録しなければ、税関や経済産業省への説明が困難になります。根拠が属人的なメモにとどまっていると、担当者の異動や退職で判断の再現性が失われてしまいます。

ぶつかっていた課題

  • 1製品あたりの一次判定に数日〜1週間。新製品の立ち上がりが遅れる原因になっていた
  • 外為法の輸出令別表・EAR CCL それぞれで確認が必要で、見落としが発生しやすい
  • 判定の根拠が担当者の手書きメモやExcelにとどまり、後から「なぜ非該当か」を説明できない
  • 仕様変更のたびにゼロから確認し直す必要があり、工数が累積する
  • 熟練者が1〜2名に集中しており、その人がいないと判定が止まる属人構造
01やってみた

仕様書をアップロードして、照合ルールを1回だけセットする

まず INDX Compliance の「輸出管理テンプレート」を開きます。テンプレートにはすでに外為法輸出令別表第1〜第4・外国為替令別表・EAR CCL Part 774が照合対象として組み込まれており、新しいワークフローを一から作る必要はありません。 ここで製品仕様書(PDF/Word)をアップロードし、「確認・保存」を押すだけです。

テンプレートの中身は4ステップです。まず仕様書から性能パラメータを抽出し、次に規制リストの閾値と照合、根拠条文を引用しながら信頼度とともに判定を出し、最後に輸出管理担当者が最終確認します。このワークフローは一度作れば繰り返し使い回せるので、次回以降の製品は仕様書を差し替えるだけで同じ観点が走ります。

app.indx-compliance.com/workflows/gaihi-hantei-v2/edit

該非判定テンプレート(輸出管理部 標準)

製品仕様書をアップロードすると、外為法輸出令別表・米国 EAR CCL との照合を自動実行し、項目ごとに根拠条文つきで該非を判定。該非判定書ドラフトまで生成します。

4 ステップ · 輸出管理特化v2 · 輸出令別表第1〜4 / EAR Part 774 適用
  1. 01製品仕様書・パラメータシートを取り込み

    アップロードされた仕様書(PDF/Word)から性能パラメータ・材質・用途を自動抽出

  2. 02輸出令別表・EAR CCL と照合

    外為法輸出令別表第1〜第4、米国 EAR Part 774 Commerce Control List の該当品目と対比

  3. 03根拠条文・リスト引用つきで判定

    判定の根拠となった輸出令条文・EAR 項番を原文引用とともにスコア化

  4. 04輸出管理担当者による最終確認

    「要確認」「該当(規制あり)」の項目だけを担当者に回し、承認/差戻しを記録

照合対象(規制リスト)

輸出令別表第1(貨物)輸出令別表第2(地域)外国為替令別表EAR CCL Part 774EAR Supplement No.1
画面①「輸出管理部 標準テンプレート」の設定画面。4ステップのワークフローと照合対象の規制リスト(輸出令別表・EAR CCL など)が事前に組み込まれており、製品仕様書をアップロードするだけで実行できる。

専門的なプログラミング知識は一切不要です。テンプレートの照合対象や判定ステップは、現場の輸出管理担当者が直接確認・編集できます。規制改正があった際も、照合対象リストを更新するだけで、次の実行から最新の規制に基づいた判定が走ります。

02やってみた

実行すると、観点ごとに「根拠条文つき」で該非が並ぶ

仕様書をアップロードして実行すると、AIが製品の性能パラメータを仕様書から抽出し、規制リストの閾値と照合します。結果は7つの観点ごとに「非該当・要確認・該当(規制あり)」のステータスで一覧に並びます。

このUIの最大のポイントは、すべての判定に「どの規制リストの・どの条文・項番が根拠か」が必ず添うことです。たとえば「輸出令別表第1-3(1)(ロ) に該当」と判定された場合、その条文の原文と、仕様書の数値がどのように閾値を超えたかが、その場で確認できます。AIの判断を鵜呑みにせず、規制の原文で人が確かめられる設計です。

app.indx-compliance.com/runs/run_gaihi-2026-04-08
該非判定チェック精密NC工作機械 MX-8000 シリーズ

外為法輸出令別表第1〜4 / EAR CCL Part 774 / EAR Part 736・738 と照合

該非判定 一次チェック結果

2026-04-08 実行 | 7 観点 | 製品仕様書 v2.3 (38p)

根拠条文つき

3

非該当

2

要確認

2

該当(規制)

非該当 43%
  • 判定の根拠(条文引用)輸出令別表第1-3(1)(ロ)

    外為法に基づく輸出令別表第1第3の項において、位置決め精度が 6μm 以下かつ真直度が 4μm 以下の数値制御工作機械は規制対象となる。当該貨物は許可申請なしに輸出してはならない(輸出貿易管理令第2条第1項)。

    照合した規制リスト
    輸出令別表第1 第3の項
    条文・項番
    輸出令別表第1-3(1)(ロ)
    原文との照合
    規制要件に抵触
    AI の信頼度
    91%

    本製品の位置決め精度(公称 3.8μm)が輸出令別表第1-3(1)(ロ)の閾値 6μm を下回り、リスト規制に該当。許可申請が必要。

画面②7観点の判定結果一覧。非該当3 / 要確認2 / 該当(規制あり)2 をフィルタで切り替えられる。行をタップすると、判定の根拠となった輸出令条文・EAR 項番の原文ハイライトと信頼度が開く。実際に行をタップして試せます。

今回 AI が検出したのは、精密工作機械の位置決め精度(3.8μm)が輸出令別表第1-3(1)(ロ)の閾値(6μm)を下回り、リスト規制に該当する件と、X軸送り精度(0.6μm)が EAR 2B001.b.1 の閾値(0.9μm)を下回り ECCN 該当となる件の2つです。どちらも許可申請が必要な規制違反であり、輸出前に必ず確認すべき項目です。

03やってみた

担当者は「該当・要確認」だけを見て、該非判定書を確定する

AIが非該当と判定した3観点は、根拠条文つきで確認済みとして記録されます。輸出管理担当者が頭を使うのは、「該当(規制あり)」2件と「要確認」2件の合わせて4観点だけです。担当者は「需要者確認書の提出」「EUC(最終需要者証明書)の取得」を申請者に差戻し、書類が揃った時点で AI を再実行し、要確認が解消されたことを確認して、最終承認しました。

app.indx-compliance.com/runs/run_gaihi-2026-04-08/review

最終レビュー(輸出管理担当が確定)

該当(規制あり)輸出令別表第1-3(1)(ロ)——位置決め精度

根拠:輸出令別表第1-3(1)(ロ)・信頼度 91%

位置決め精度(3.8μm)が規制閾値(6μm)を下回り、リスト規制に該当。経済産業大臣への個別許可申請が必要。

輸出管理担当が確認するのは「該当・要確認」の4観点だけ。非該当3件は根拠つきで確認済みとして記録され、判定に集中できます。

監査ログ(改ざん不可)

  1. 09:22AI エージェント

    製品仕様書 v2.3 (38p) を解析し、7観点で一次判定(非該当3 / 要確認2 / 該当(規制あり)2)。輸出令別表第1-3(1)(ロ)・EAR 2B001.b.1 への該当を検出

    hash a1c4…9e

  2. 09:45引用検証エンジン

    7件の根拠引用を原文チェック。全件で条文実在を確認。信頼度 67% 未満の2件を「要確認」に自動降格

    hash d7f2…3b

  3. 10:31輸出管理部 担当 中村

    「輸出令別表第1-3(1)(ロ) 該当」「EAR 2B001.b.1 該当」を確認。個別許可申請を起案。「需要者確認」「EUC 取得」を要確認案件として申請者に差戻し

    hash b8e1…f7

  4. 11:48営業部 担当 田中

    最終需要者証明書(EUC)と用途確認書を添付して再申請。AI 再実行で「要確認」2件が解消

    hash c3a0…52

  5. 11:51輸出管理部 担当 中村

    全7観点の確認完了。該非判定書(パラメータシート)を正式承認・発行。個別許可申請へ移行

    hash e5d9…14

画面③左:輸出管理担当者が確認するのは「該当・要確認」の観点のみ。承認または差戻し(理由つき)を選んで確定する。右:AI 判定から人の承認・差戻しまで、すべての操作が改ざん不可の監査ログに自動で記録される。

一連の操作と判断はすべて改ざんできない監査ログ(追記型・ハッシュ連鎖)に記録されます。「いつ・誰が・どの条文を根拠に・どう判断したか」が後からたどれるので、経済産業省への個別許可申請や、税関での事後確認にもそのまま使えます。また、この監査ログから該非判定書(パラメータシート)のドラフトを自動で出力でき、人手での転記作業が不要になります。

できたこと

結果:1製品あたり数日の一次判定が、2時間以内に

熟練担当者が数日かけていた一次判定の工数が、仕様書アップロードから該非判定書ドラフトの確定まで2時間以内で完了しました。何より、複数の規制リストを横断して確認すべき項目の漏れがなくなったことと、根拠条文が自動で記録されるようになったことが、担当者にとっての最大の変化でした。

数日→2h
一次判定の所要時間

仕様書アップロード〜ドラフト確定まで

100%
判定に根拠条文がついた割合

輸出令条文・EAR 項番を原文で確認

4件 / 7件
人が判断すべき観点に圧縮

非該当3件は根拠つきで素通し

この事例のポイント

  • 照合対象は外為法輸出令別表・EAR CCL など複数の規制リストを一括で確認。見落としが構造的に生まれにくい。
  • すべての判定に輸出令条文・EAR 項番の原文という根拠が添うので、AIを鵜呑みにせず人が確かめられる。
  • 担当者が見るのは「該当・要確認」だけ。判断に集中でき、判定の属人化も解消できる。
  • 操作・判断は改ざん不可のログに残り、許可申請や税関での事後確認にそのまま使える。該非判定書ドラフトも自動で出力。
まとめ

輸出管理・安全保障——「法令との照合」はすべて同じ形で

今回は輸出管理の該非判定の事例でしたが、INDX Compliance の使い方はどれも同じです。「ものさしになる文書(輸出令別表・EAR CCL・外為令)」と「確認したい文書(製品仕様書・パラメータシート)」を渡し、根拠条文つきで突き合わせる。ISO 認証の要求事項チェック、社内規程の適合確認、契約書のリスク条項レビュー——ルールとの照合が発生するあらゆる業務に、同じ手順がそのまま使えます。

輸出管理は規制の改正頻度が高く、担当者の負担が増し続ける領域です。AIが一次判定と根拠収集を担い、人が「難しい判断」だけに集中できる仕組みを、ぜひ一度お試しください。

あなたの業務でも、まず1つの文書から試せます。

お手元の規程・契約書・申請書をお持ちいただければ、実際の判定画面でデモいたします。 閉域環境・オンプレ設置にも対応します。

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