新しく作った社内規程が、上位規程や法令とズレていないか AI にチェックさせてみた
改定したばかりの「情報セキュリティ管理規程」を、上位の基本規程・就業規則・個人情報保護法と突き合わせ。どの条文がどこと矛盾しているかを、根拠つきで AI に洗い出してもらいました。
プライバシーポリシー・利用目的通知・委託契約書・データフロー図を、個人情報保護法の各条文(利用目的の特定/通知、第三者提供、委託先監督、安全管理措置、越境移転)と突き合わせ。法令不備を条文引用つきで洗い出しました。
「プライバシーポリシーを更新したけれど、個人情報保護法の各条文を本当に満たしているか確認できていない——」。法務・情報システム部門が共通して抱えるこの不安を、INDX Compliance で実際に解いてみました。本物の操作画面とともにご紹介します。
あるサービス企業の法務部では、新機能のリリースや委託先の変更のたびに、個人情報の取り扱いが改定後の個人情報保護法(APPI)に照らして適切かどうかを確認する作業が発生します。プライバシーポリシー・利用目的の通知文・委託契約書・データフロー図——確認すべき文書は複数にまたがり、根拠にする条文は法律本文とガイドライン(通則編・外国第三者提供編)に散らばっています。
特に悩ましいのは、担当者が法律の条番号を頭に入れながら各文書を横断的に読む必要がある点です。「利用目的の特定(第17条)は満たしているか」「越境移転(第28条)の手当ては?」といった問いに対して、文書のどこに何が書かれているかを突き合わせる作業は、経験豊富な担当者でなければ見落としが生じやすい構造になっています。改正があるたびに対応が後追いになり、プライバシー侵害のリスクに気づくのが遅れるケースも少なくありません。
ぶつかっていた課題
まず、難しい設定は一切しません。「プライバシーポリシーや委託契約書が、個人情報保護法の各要求を満たしているか根拠つきで点検したい」と入力し、対象のPDFファイルをアップロードしました。するとAIが、確認すべき手順(点検の観点)を自動で組み立て、4ステップのワークフローを提案してくれます。
あなたが入力した指示(自然文でOK)
「プライバシーポリシー・利用目的通知・委託先との契約書・データ取得フローが、個人情報保護法(APPI)の要求——利用目的の特定/通知、第三者提供の同意、委託先監督、安全管理措置、越境移転——を満たしているか根拠つきで点検したい。」
対象文書(アップロード済み)
01個人情報保護法(APPI)の要求事項を取り込み
個人情報保護法・ガイドライン(通則編・第三者提供編・外国提供編)・委託先管理チェックリストを対象に取り込み
02対象文書ごとにAPPI要求との適合を評価
プライバシーポリシー・利用目的通知・委託契約書・データフロー図を1要件ずつ判定
03引用の妥当性と根拠条番号を検証
個人情報保護法の条番号・ガイドラインページを実在チェック。確からしさをスコア化
04法務・情シスによる最終確認
要確認・不適合の項目だけを担当者に回し、承認/指摘を記録
法律の条番号もプログラミングの知識も不要です。生成されたステップは内容を確認して修正でき、委託先が追加されたときや法改正があったときも、文書を入れ替えて同じフローを再実行するだけです。
ワークフローを保存して実行すると、個人情報保護法の主要な要求事項(利用目的の特定・通知、第三者提供、委託先監督、安全管理措置、越境移転、開示請求対応など)について、アップロードした各文書が法的要件を満たしているかをAIが1つずつ判定します。ポイントは、すべての判定に「どの条文・ガイドラインのどの記述が根拠か」が必ず添うこと。AIの判断を鵜呑みにせず、人が原文で確かめられます。
個人情報保護法 / ガイドライン(通則編・外国提供編)/ 委託契約書 と照合
個人情報取扱 APPI 適合性点検
2026-05-06 実行 | 8 要求事項
3
適合
3
要確認
2
不適合
個人情報取扱事業者は、個人情報を取り扱うに当たっては、その利用目的をできる限り特定しなければならない(第17条)。また、取得に際して本人に利用目的を通知又は公表しなければならない(第21条)。
プライバシーポリシーの利用目的記載が「サービスの提供に必要な範囲」と抽象的。第三者提供や分析利用を目的として個別に特定・明示する必要がある。
今回AIが見つけたのは、「利用目的の特定・明示が抽象的すぎる(第17条・第21条)」と「外資系の分析パートナーへの個人データ提供に対する同意取得が未整備(第27条)」の2件の不適合。どちらもプライバシーポリシーの文面だけを見ていると気づきにくい、典型的な見落としポイントです。
AIが適合と判定した3件は、条文引用つきなので素通しで確認できます。人が頭を使うのは、要確認3件と不適合2件の、合わせて5件だけ。担当者は不適合の2件を起案部門に差戻し、プライバシーポリシーの改訂・DPA(データ処理補遺書)の締結といった対応を経て、最終的に点検を完了させました。
最終レビュー(法務・情シスが確定)
分析パートナー(外資系)への個人データ提供に際して、本人からの事前同意の取得が確認できない。プライバシーポリシーへの第三者提供同意条項の追記と、同意取得フローの整備を起案部門へ依頼。
人が見るのは要確認・不適合の5件だけ。適合3件は条文引用つきで素通しでき、判断に集中できます。
監査ログ(改ざん不可)
8要求事項を点検(適合3 / 要確認3 / 不適合2)
hash d7a1…3f
「利用目的の特定・明示」「第三者提供への同意」を不適合と確定。プライバシーポリシー改訂を起案部門へ差戻し
hash b2c4…9e
越境移転の同意取得フロー・DPA(Data Processing Agreement)の締結状況を追記して再提出
hash e8f0…12
追加提出文書を再点検。「越境移転(第28条)」が適合に変更
hash a3d5…77
残り全要求事項を承認・確定。点検完了レポートを生成
hash c1e9…4b
一連の操作・判断はすべて改ざんできない監査ログに記録されます。「いつ・誰が・どの条文を根拠に・どう判断したか」が後から完全にたどれるので、個人情報保護委員会への報告対応や外部監査での説明にもそのまま使えます。
法律本文とガイドラインを参照しながら手作業で突き合わせていた点検が、文書のアップロードから最終確定まで3時間で完了しました。何より、リリース前に気づかないまま放置されていた第三者提供の同意未整備を事前に検出できたことが、担当者にとって最大の収穫でした。改正対応も、変更後のプライバシーポリシーをアップロードして再実行するだけで差分を確認できます。
文書アップロード〜確定まで
根拠を即座に確認
適合3件は素通し
この事例のポイント
今回は個人情報保護法(APPI)の取扱い点検の事例でしたが、INDX Compliance の使い方はどれも同じです。「ものさしになる文書(個人情報保護法・ガイドライン)」と「確認したい文書(プライバシーポリシー・委託契約書・データフロー)」を渡し、条文引用つきで突き合わせる。法改正のたびに更新されるガイドラインを取り込んで再実行するだけで、常に最新の要求水準との差分を把握できます。委託先の追加・サービス改訂・M&A後の統合審査——個人情報の取り扱いが変わるあらゆる場面に、同じ手順がそのまま使えます。
お手元の規程・契約書・申請書をお持ちいただければ、実際の判定画面でデモいたします。 閉域環境・オンプレ設置にも対応します。
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